「勝ったーーーー!」
「良かったです、今日は怪我する方も居ませんでしたし。」
「何か疲れたなw」
「まあ決勝だからね。」
とは言いつつ、正直思ったほどの歯ごたえはなかったなあなんて惨いことを思う4人。
結局今日も3戦3勝してあっさり決めてしまった。
まあ、これは途中から氷帝が目標を変えたせいも大きいが。
「べ様試合しなかったねー!」
「そもそもS1までいかなかったからなw」
「全国では見られるかもしれませんね。」
「ああ、そっか。氷帝ももう全国進出は決まってるもんね。」
「全国!全国は8月だよね!!」
「何、急に元気になって。」
「だってその頃にはもー夏休みですよっ!今日みたいにずる休みしなくても、ふつーに見に行けるし!あー、早くお休みにならないかなー!」
「ふふっ!でも、もうすぐお休みですよ。今もう7月も半分過ぎてますから。」
「1学期あっという間だったわーw」
「ねー!楽しかったよね、1学期ー!おべんきょーがなかったらもっと楽しかったのになー!」
「何しに学校来てんのよ。」
「まあ俺らは勉学のためとは言いづらいからw」
「あはは・・・私達、偏差値とかあんまり気にしないまま受験を決めちゃいましたからね。」
「そーそー!ゆっきーのテニスのために立海に来たんですよっ!」
「そういう意味では目的は既にほぼ達成ねw」
「全国進出は決定だから、まあね。」
勝った安堵感で楽天的になる会話。
4人の話題は早くも次の舞台ーーー全国大会の話へと向かう。
「全国っていろーんな所から出場して来るんっしょー?ゆっきー達より強いとこあるかなー?」
「私達、そういうの詳しくないですものね・・・」
「しかし、流石に桐生ちゃんには聞けんなあ。」
「ま、その方が安全よね。少なくとも近いうちはこの話止めとこ。」
そう。
立海は実に鮮やかに優勝を決めたわけだが、こっちが圧勝したということは、相手からしてみると自校が惨敗したという事に他ならない。
毎日会ってるとかやり取りしてるわけではないけれど、それでも可憐や網代が部活に熱心なのは分かる。
熱心な分だけ今回の結果は堪えるであろう事も。
おまけに今日の試合でのゴタゴタとか跡部の性格も考えたら、まあ氷帝も全国には行くんだしそっちでリベンジマッチすれば良いじゃん、みたいな温いことが励ましになるような学校でもない。
リベンジの機会がどうとか関係ない。
勝ちは勝ちで、負けは負けだ。
それ以上でもないしそれ以下でもないし。
「紀伊梨も、可憐にこの話題出すの止めときなよ。」
「そこまでかなー?」
「お前はこういうの、本当に気にしないなw自分が気にならんからって他の人もそうだってわけじゃないんだぞw」
「本人に確かめたわけじゃないですけど、可憐ちゃん達、結構ショックなんじゃないでしょうか。氷帝は今までずっと3連勝で勝ち進んで来ましたから・・・」
「マジか、そうだっけ。氷帝強。」
「強いだけになあ。俺らが言うのもなんだけど負け慣れてなさそうだよな。」
しかも、ただ負けただけじゃない。
負けた人間の分だけ、入れ替わりが発生するのだ、あそこは。
氷帝学園が今回の敗北で受けたショックはいかばかりか。
しかしそうは言っても、こっちがしてやれることはない。
せめて勝者らしく放っておいてやるのが一番の親切かもしれない。
「それはそうと、まだ昼過ぎだし腹減ったなw」
「あー!紀伊梨ちゃんケーキとガレットが食べたい!です!」
「そういや、セイツェマンのガレット最近食べてない。」
「あ!良いですね、久しぶりに行きましょうか。あそこなら学校から遠いですし。」
「東京で何か食うのもなw今日みたいな日は、うっかりブッキングしたら気まずいしw」
「ゆっきー達はバスで帰るっぽいけど、みっきー達もかなー?みっきーとお茶したかったなー!」
「無茶言うなよ。」
「応援部も送迎バスじゃないでしょうか?荷物も人数もありそうですから。」
「どの道リスキーだわw止めとけw」
「ちぇー!」