連休明け、朝。
1限目前の朝休み、1-C組では真田が紫希に深々と頭を下げていた。
「・・・あの、真田君一体どうし、」
「すまん!」
「何の話よ。」
千百合のツッコミは、成り行きを見ているクラスメイトの総意である。
「今朝の練習で丸井から聞いた!」
「何をでしょうか・・・」
「靴擦れしていたんだろう?左助を探してくれていた時に。」
「え。」
「あ、そのお話ですか。」
そのお話ですか、なんて呑気に答える紫希だが、千百合はそれどころじゃない。
「ちょっと、聞いてないわよそんな話。」
「言わなかったですから・・・」
「「言え!」」
「ち、違うんです!その、探してる時丸っきり忘れてて・・・ホッとして、屋台に行こうとした時にズキンとして、それで初めて靴擦れしてた事を思い出しまして、その・・・!」
これは本当である。
別に黙っていようと頑張って居たとかそういうわけではなかった。必死になる余り、完全に忘れてたのだ。
「それに、紀伊梨ちゃんが居ましたから、結果的に思い出さなくて良かったと・・・」
「五十嵐?」
「血が苦手なのよ彼奴。ちょっと指切っただけで泣きそうになるんだから。でも・・・」
千百合はキッと紫希に強い視線を向けた。
「逆に言うと、それって結構血が出てたんじゃないの。」
「いえ、まあ、その・・・」
「春日!そもそもの原因は確かに俺だが、お前はもう少し自分の身を気遣うべきなのであって、」
紫希へのお説教は続く。
喧嘩してたら、してたで煩いが、タッグを組んだら組んだで面倒くさいと、クラスメイト達は紫希に言い聞かせ続ける千百合と真田を見て思うのだった。