四季の唄

Wall 2

一方のと幸村は、最初のあの女子以外取り立てて邪魔が入るわけでもなく、食べながら近況会話に花を咲かせていた。「練習の方は進んでるのかい?」「相変わらずよ。録音聞いたらは全部覚えちゃうんだから、追いつくのが大変。」「ふふふ。は特化した天才形だか…

Wall 1

週に一回は幸村を入れて全員で飯な!と決めている5人。だが、では逆にそれ以外の昼はと言われると皆各々好き勝手に過ごす。棗やはクラスの友人と食事して、クラスから出ない事も多い。とは基本的には一緒に行動しており、がに付き合って図書室に行ったり、逆…

Prudence

いっぱいだ。それこそ頭の中は、その事でいっぱいであった。「後ろまで回ったかなー?持って無い人は居ませんかー?」網代の声が第1部室に響いた。大凡30人を収納出来るこの部室は、今隙間なく人が詰めていて、何人かは机に座れず壁際に椅子を置いて其処に…

Encounter 2

「全く彼奴と来たら、人に迷惑ばっかりかけるんだから・・・」はベースのチューニングをしながらボヤいた。「まあまあ、確かに柳君には悪い事をしてしまいましたけれど、放っておけないのはちゃんの良い所でもありますから・・・」「危なっかしいって言うのよ…

Encounter 1

そして3日後のスペシャルライブとやらの日が来た。丸井は今日が楽しみで仕方なかった。「おーっす。」「あ!おっはー、ブンブン!」「なあ、今日アレだろ!」「うん、スペシャル・・・」「レモンパイの日だろ!」「違いますけどおおおお!?」先週末の部活帰…

Key note

放課後を告げるチャイムが鳴ると、生徒たちは皆バラバラな行動を取りだす。だらだらと帰る者も居るが、目的のある生徒はやはり行動が早い。この少女のように。「じゃあ、私行くね!」「えっ!?、もう部活決めたの?」「うんっ!」は教室の入り口で、満面の笑…

Aroma

入学式から5日経った頃の事だった。は何時も大体上機嫌だが、その日は朝から特に上機嫌だった。なんせ、教室に入って来た時点でスキップ。「グーッドモーニング皆の衆ー!今日もちゃんてば絶好調だよーん☆」「彼奴何時も絶好調じゃね?」「言えてるな。」ク…

Prologue Side H

「はあっ、はあっ、はあっ、はあっ、はあっ、」少女は走っていた。朝頑張ってセットした髪は早くも乱れかかっていて、駅のコンビニで買おうと思っていた朝食のパンも買えず終いだ。なんという事だろう、真逆朝から転んだ挙句、カバンの中身をぶちまけてしまう…

Prologue Side R

春。桜の舞う薄桃色の季節。気候は穏やかで吹く風は暖かくて、出会いも別れも全て包んで見守ってくれるような、そんな時期だ。環境が変わる人間も多く、新しい事にチャレンジするには持って来い。ああ、良きかな。春。良きかな。なのだけど。「ど、れ、に、し…