幸村誕2021 - 2/4


1「・・・・・・」
幸「・・・やけに難しい顔だね。何を読んでるんだい?そんなに難しい本?」
1「あ、幸村君。いえ、難しいというか・・・これを・・・」
幸「将棋の定石と歴史について・・・へえ、将棋の本。春日、将棋なんて好きだったかい?」
1「いえ、柳君に勧めて頂いたんです。」
幸「ああ、そう言えば勧められていたね。ふふっ、どうだい指導の方は?順調?面白い?」
1「駄目です・・・」
幸「あれ?そうなんだね。こういうのは得意かと思っていたけど。」
1「ルールは分かってきたんですけれど、どうも筋が悪いというか・・・」
幸「まあ、元々春日の性格的にはあんまり向いてないかもしれないね。勝負事とか、駆け引きで相手を出し抜くみたいなのは苦手だろう?」
1「そうなんです・・・相手の裏をかいたりとか、どうしても苦手で・・・」
幸「あはは!まあ向き不向きがあるのは仕方がないよ。素直なのが春日の良いところでもあるんだしね。」
1「でも、本当に上達しなくて・・・折角教えて頂いてるのに申し訳なくて・・・」
幸「大丈夫だよ、柳は多分教えているだけで楽しい、みたいな部分もあるから。生徒が熱心なら、先生はそれだけで嬉しいものさ。」
1「そうでしょうか・・・」
幸「そうだよ。それに柳も、春日に駆け引き上手で強かになって欲しいと思ってるわけじゃないと思うよ。」
1「そういえば幸村君は・・・ごめんなさい、何でもないです。」
幸「俺かい?将棋の話なら、まあルールは知ってるっていう程度だけど。ああでも、誘われたら偶に指すかな。柳には負けるけど、弦一郎にならまあまあ勝てるよ。」
1「はい、真田君から聞いてます。強いって。」
幸「ふふ、そうでもないよ。弦一郎は攻め方が真っ直ぐだから、比較的勝ちやすいだけさ。」
1「はい、それも聞いてます。」
1(幸村君の攻め方は鋭い割に裏をかいてくるって・・・)


(強かになれない)


(幸村君って駆け引きもお得意ですよね。)
(まあテニスの基本だから。)