For dive 1 - 1/8



「ねーねー!らいしゅーお買い物行こーお買い物!」

昼のC組で、弁当ごとやってきた紀伊梨が叫んだ。

「やだ、1人で行けよ。」
「1人で行ってどーすんのさもー!ってゆーか、千百合っち忘れてるっしょー?水着!浴衣!」
「ああ!そうでした、そうですね。今行っておかないと、これからどんどん時間が取りづらくなりますし・・・」
「えー。休み入ってからで良いじゃん、どうせお祭りとか海だとかって8月でしょ。フェスの練習あるとしても1日位は空くし。」
「駄目だよー!お洒落な服は!シーズン頭なのー!」
「そ、そうなんですか・・・?」
「そーなの!8月になってから探しに行ったって良いのは売れちゃってて、もー残ってないよ!」

これは半分紀伊梨の体感で、半分は母皐月の入れ知恵である。
服飾の世界は前倒し、前倒し。早めに見繕って困る事は基本的に無い。皐月からすれば、寧ろ7月なんて遅いくらいだ。

「らいしゅーのどよーびね!決まりね!」
「はいはい。」
「何処で買いましょうか?」
「あのねあのねー!紀伊梨ちゃん行きたい所あるのー!」
「じゃあそこで良いや私。」
「私も特に希望は無いですから、じゃあ其処で。」
「やたーーー!」

実にいつもの流れであった。
紀伊梨があそこに行きたい、此処に行きたいと言い出して強い希望が無い事が多い紫希と千百合が付き合ってついていく。
今回もそうであった。