For dive 2 - 2/7


情報の集まる場所、東京。
そこにある中古CDショップは、同じショップでも地元湘南に比べて人が多い分、大きいし品揃えも良い店舗が沢山ある。

「わっほー!すごーい!おっきーい!やふーーー!」
「紀伊梨ちゃん、騒ぐと他の人にご迷惑ですから・・・」

「・・・すげえテンションだな。」
「音楽には目がないからね、彼奴。クラシック以外は。」
「せやった、バンドやってんねやったな。」

紀伊梨達がビードロズというバンドを組んで活動していることは、忍足達は可憐から聞いていたので知っている。知っているけど、前回も今回も会った時にはバンドの話題が出なかったので、忍足も宍戸も今初めてバンドマンとしてのビードロズを見たのだった。

「亮ちゃんて何聞くのー?」
「俺は、洋楽のロックだな。」
「じゃあポップスは門外漢なんだ。」
「いやまあ、有名どころは知ってるけどよ。知識として。」
「House系統はどうですか?」
「それは気が向いたら、何枚か買うな。あの辺の奴って気に入るのはすげえ気に入るんだけどよ、そうじゃねえ奴はどうもイマイチっつうか。」
「わかるー!上がりにくいのあるよねー!」

(あかん、会話についていかれへん)

「じゃあさじゃあさー、って、あり?おっしーどったの?」
「あ、いや。何でもあらへんから、気にせんといたって。」


「・・・・・・・」


レジに座っていた店員が、広げた音楽雑誌に隠れて5人を伺っていたことには誰も気づかなかった。