Booty 1 - 6/7


「スイミングも習った事無い!?」

とてもとても大きい声が忍足のクラスに響き渡った。

今日は水泳大会だが、午前中授業はある。
授業の合間の休み時間、忍足のクラスメイト達は彼奴どう勝つつもりなの?という話で盛り上がっていたのだが。

「俺、あるて言うてたやろか?」
「いや、言ってなかったけど・・・」
「え、お前やばくね?勝てんの?」
「最善は尽くすわ。」
「尽くすって言ったって、今から何を・・・」
「今から何をどうすんねんいう話は、もう分かってた事やさかいなあ。」

そう、当日になってじたばたした所で・・・という話をするのなら土台受けるべきではなかったのだ。

「あ、あのー・・・忍足君?」
「?」
「あの!何か出来る事あるかな?何かあったら、私達協力するけど!」

ね、と数人の女子が頷き合いながら近づいてきた。

(出来る事なあ・・・)

気持ちは有難い、気持ちは。
でも、今一番して欲しい事は?と言われると。

「ほんなら悪いねんけど。」
「うん!」

「静かにしといてくれへん?イメトレしたいねん。」

「「「「・・・・・・・」」」」

それはあれなんだろうか。
却って邪魔だからぎゃあぎゃあ騒ぐなという事だろうか。
それとも本当に勝利への糸口がイメトレという事だろうか。

いや、ないだろ。
この期に及んでイメトレって。

何か言おうにも口も出せなくなった外野を他所に、忍足はすう・・・と息を吸って目を瞑った。

イメトレ開始。
さあ、イメージして。

そんなに沢山知ったわけではないけど。


でも、多少は分かるようになった筈だよ。