Camp school:With memories 1 - 3/7


「ううん・・・」

朝食のテーブルにて、幸村は悩むとまではいかないまでも物思いに耽る。

「気になるか?」
「そうだね、正に「気になる」という感覚かな。俺に関係ないと言えばその通りだから、気になる以上の事は思わないけれど。」
「まあそうだろうな。俺も似たようなものだ。」

幸村と柳が話しているのは、一昨日の昼江野と堀江が話したあの噂についてである。

丸井が、郁を好き。

前からちらほら耳に入ってはいたが、まあ作戦中だから外からはそう見えるだろうね、程度にしか思って無かった。
ただ、なんだか方向はさておいて、この林間合宿の中で事態が動いてる気がして。

「個人的に見解を言わせてもらうなら、この噂に関してはデマだろうとデマで無かろうと、どっちに転んでも手放しに喜びづらいからね。」
「それは部活に影響があるからという事か?」
「いや、ほぼ関係ないよ。」
「・・・そうか。」

簡素なやり取りだが、今の、部活の話ですか?いいえ違います、の間には結構色んな情報が詰まっている。
つまり幸村の頭の中では、この噂は部活と離れた部分にある、という見立てなのだ。

丸井は部員なのに部活と離れたところにある話題と言われると。つまり。

「春日には教えなくて良いのか。」
「教えたところで何も変わらないよ。全然気にしないだろうね。」
「まあ確率的にもそうなるだろうとは思うが。それはそれとして放っておいて良いのかという話だ。」
「うん、大丈夫。」

そうか・・・?と言いたげな柳からの視線に、幸村はくすっと微笑んだ。

「柳。確かに千百合や五十嵐に比べると、春日とは比較的付き合いが浅いと言われても仕方がないけれど。でも、俺と春日だって何年も一緒の親友だよ、大丈夫。何くれとなく世話を焼いてやらないといけないような、そんな子じゃない。平気だよ、ああ見えてメンタルは強いんだ。」
「そうか。」
「うん。ただ、フィジカルがそれと極端に反比例してるだけさ。」

それ大丈夫じゃなくない。
とどうしても思ってしまうのは、自分達がお化けめいたフィジカルスペックの持ち主だからなのかどうか。