「で?」
『3割、といったところだそうで・・・・』
「難航してるわけだ。」
千百合はベッドに腰かけながら、部屋の壁を見つめる。
正確には、意識は壁の向こう。隣室で紀伊梨の母、皐月の説得にかかっている棗に向かっている。
『棗君でも難しいですか・・・・』
「ま、最終的には片づけてくるでしょ。彼奴こういうの得意だし。」
『それはまあ・・・』
「後、実績はあるしね。実際、定期テストで彼奴まだ赤点取ってないじゃん。」
『あ、そうですね。それは確かに、説得の良い材料になると思います。』
「紫希は平気なの?」
『はい。今日話したんですけれど、お父さんもお母さんも良いよって言ってくれましたから。』
「そっか。まあ紫希んとこはそうそう反対しないと思うけど。」
『千百合ちゃん達も大丈夫だったんですよね?』
「いけるよ。大丈夫。」
『ええとじゃあ、概ね想定通りなんですね。』
「うん。」
後は詰め。
幸村と紀伊梨に、最後まで漏らさないこと。