Training camp – in Irupinet Hotel -:Travel companion - 6/7


「あーあ、眠・・・」

「今日も暑そうだなー。」

「なあなあ、今日ペア組む時なんだけどさ、」

ガヤガヤ人の声が行き交う食堂で、幸村はスマホのカレンダーを見ながら無言だった。

「・・・・・」
「幸村、どうした?」
「ああ、弦一郎。いや、何でもないよ。」
「む・・・そうか、今日はもうあいつ等も合宿に・・・」
「うん。」
「すまない幸村・・・」
「柳。」
「俺としても、避けられないか検討はしたんだ。だがーー」
「良いんだよ。柳が悪いなんて誰も思っていないさ。」

幸村は少し眉を下げてほほ笑んだ。

「事故だったんだよ、仕方がない。誰も悪くないことは、此処に居る全員がわかってる。」
「しかし、現実問題として、」
「それもわかっているよ。でも、俺達に出来ることは少ない。というより、俺達は何もしてはいけないんだ。出来る限りね。とても矛盾しているけど、それでも。」
「・・・では、何もしないのか?」
「いや。棗と相談したんだけど、手を打ってくれるそうだよ。100%安心とは言えないけれど、効果はある筈だ。」
「しかし、ビードロズ側に対策を打てというのも妙な話だろう。あいつ等こそ誰よりも非がないのであって、」
「勿論だ。俺達以上にビードロズは何もしていないんだから、手間をかけさせる事がおかしい。でも、そうして貰わないといけないんだよ。」
「「・・・・・・」」
「どの道俺達は謝らなくちゃいけない。どうせ謝るのなら、先手を打ってからにするべきだ。事が起こった後に謝ったって、どうにもならないよ。」
「・・・そうだな。」

沈んだ顔になる真田と柳に、幸村は笑った。
自分はビードロズが大事だから、大事な友人も大事にしてくれているのを見ると本当に嬉しい。

「何か、埋め合わせを考えよう。迷惑かけてごめんなさい、とセットにしてね。」
「そうだな。」
「ああ、そうするとしよう。」

さあ。そうと決まったら、先ずは目の前の部活だ。
幸村は食器を片づけに立ち上がった。