First RAINBOW FESTA:Remain - 4/5


一方東京の地でも、ベッドに寝そべっている男子が此処に一人いた。

といっても、財前のように気楽な心理状態とはとても言えなかったが。

「・・・・・・」


彼奴らのせいで賞を逃したんだ。
土下座しろ。


(・・・木崎さんは、何をあんなに思いつめているのかな・・・・)

心根が聖人の鳳長太郎にとって、荒れている人というのは性格が悪い人ではない。
何がしかの理由で追い詰められている人である。

木崎は優しい女の子だと鳳は思ってきたし、今でも思っている。
ああまで言ったのは、何かが木崎をそうさせるほど追い込んでいたからだ。

最初は同じグループのメンバーとそりが合わず、いじめのような目に遭っているのかと思った。
別に今もその考えを捨てきったわけではないが、いじめてくる人間に対して「彼奴ら」とか「土下座しろ」とか呟く人間は少ない。例え心情的にどんなに嫌っていても、いじめられている場合強気に出られないのが普通だと思う。例え本人が目の前に居なくてもだ。

それよりも、土下座を他人に要求するほど木崎にとってあの特別賞が大切であった。
そう考える方が自然に思う。

「・・・でもなあ・・・?」

鳳の眼には、木崎が急に特別賞に拘りだしたように見えた。
さっきまで賞とか別に興味ないですみたいな空気だったのに、いつの何がきっかけだったか判然としないが、気が付くと賞の行方に必至になっていた。

(・・・もしかして、あの・・・ビードロズさん?だったかな?あそこのグループと何かあったのかな・・・)

誰かに、ではなくてビードロズに取られた事が我慢ならなかったのかもしれない。
なんて真剣に考える鳳は、まさか自分が全てのトリガーだなんて思うはずもなかった。