First national convention:Brave girl 2 - 4/5


向日は、職員室前で無言であった。

「・・・・・・」

さっきから扉の前に立ち、扉にかける手を上げては下げ。また上げては下げ。
今日は夏休みということもあってもうほぼ教師は誰も居らず、入口に陣取るな邪魔だと見咎められない事が救いと言えば救いだが。
いや、逆か。誰かしらが見つけてくれれば、どうした?用事か?とか言って有耶無耶の内に入れたかもしれない。

しかしもう、かれこれ10分はこの調子である。
いい加減に入るか、無理そうなら立ち去るかした方が良い。

「よ・・・よし!」

行くぞ。行くぞ。
いざ参らん。

と思って、扉に手をかけた。


「岳人。」


「~~~~~~~・・・・・・!」
「こんなとこ居った・・・なんや、変な顔して。」
「うるせえよ!」

折角腹を括ったのに、思い切り邪魔された。
とっとと入っておかない自分が悪いという事は分かっているが、どうしても悪態吐きたい気分になってしまうのは仕方がない。

「何や、職員室に用事やったん?待ってよか?」
「良いよ!もう良いんだよ!くそくそ、あーあ、やる気失せちまったもー・・・」
「ええん?」
「出直す!で?何?」

今日コンビニ寄って帰らへん、程度のくだらない用事だったら、マジのガチで手が出るからな。
そう書いてあるような顔つきで睨んでくる向日に、忍足はちょっと苦笑する。
職員室に何の用事だったかはわからないが、タイミングが限りなく悪かったことは分かる。

「こんなテンションの時に言う事かどうかわからへんねんけどな。」
「あ?」


「ダブルスする気あらへんか、岳人。」