『そこまでドライやといっそ潔ええなあ。』
「うん、まあ・・・美梨は元々ああいうタイプだから・・・」
次の日の10時ごろ。
進捗はどう、と忍足から連絡が入り、取り敢えず昨日美梨と話し合った事をそのまま話していた。
「うん、だからまあ・・・仲が良い材料は見当たらなかったかなあ・・・強いて言うなら、お互い大人だから、割り切ってるでしょって意見が出たっていうか・・・」
『・・・・・・』
「どうしよう・・・割り切ってるんだったら別に、言っても何も変わらないから良いのかもしれないけど・・・」
けど、でも。
可憐の心情はとても穏やかでは居られない。
能天気と言われるかもしれないが、可憐は生まれてこの方祖父母や両親の夫婦仲を疑った事なんてなかった。
そりゃあ偶にはちょっとした言い争いくらいはあるけれど、基本いつも仲が良いし楽しそうに過ごしているし。
祖父母にしたって、祖父がああいう調子だから、会話が少ないのも気にした事もなかった。
この状態で、仮に丸く納まっても、もう信じられないかもしれない。
表面上取り繕ってくれてるだけで、お互い何とも思ってないのかも。
そう思うと、可憐の胸中はどうしても暗雲立ち込めてしまうのだ。
『・・・・・・』
「・・・あはは、何かごめんねっ。はがきがどうのどころの話じゃ、なくなってきちゃっーーー」
『俺は美梨ちゃんの推測が間違うてるんちゃうかと思うねんけど。』
「えっ?」
『なんちゅうか、大人に夢見てんねんなあて感じするわ。』
「そ、そうっ!?どこがっ!?寧ろ、私の方が大人に夢見てるんじゃーーー」
『美梨ちゃんは、大人は色んな事に我慢や妥協が出来るもんやと思うてるから、そういう発想になるんやと思うで。』
「・・・・違うのっ?」
『まあ正解な部分もあるやろけど。でも今回の事はその中に入らへんのとちゃうやろか。』
「そう、かなあ・・・・」
『どうでも良い人とずーーーっと何年も何十年も一緒に暮らすて、大概ストレスやで。』
「・・・・・・」
『もしかしたら恋愛感情とは違うんかも知らへんけど、どっかで認め合ってるから一緒に居れんねん。そういうもんやと思うねんけど。』
「・・・そう、かな・・・」
『可憐ちゃんにしろ美梨ちゃんにしろ、お祖父さんの事もうちょっと知ってみたらええんとちゃうやろか。』
「お祖父ちゃんの事・・・」
『知らへん状態から結論出すのんは危ないで。』
もう少し知ってみたら。
と言われて、可憐はうんと返事をした。
どうしたら良いかはわからなかったけど。