頑張れよ。
認められてるんだからな。
こんな日くらい全力出せ。
ぜー---・・・・んぶ、彼の耳を素通りしていく言葉たち。
「zzzzz・・・・」
「芥川君っ!もうっ!」
今日のS3とはとても思えない態度である。
皆もう、「直前に起こして起きたらそれで良いや」みたいな感じになりつつあるのがなんというか。
「起きへん?」
「あ、忍足君っ。全然です・・・」
「まあ、いつも通りて言うたらそうなんやろうな。」
「確かに、緊張とかしてるわけじゃないって言ったら、良いことなのかもだけど・・・」
それにしたってこれは。
と思うような熟睡姿で、芥川はベンチに堂々と横になっている。
「茉奈花ちゃん、今日S3やんな?」
「芥川君?ええ、そうよ。だから絶対試合はすることになるわ、ね。」
「アップとか必要なんじゃ・・・ねえ、芥川君っ!」
「zzzz・・・・・」
「芥川君・・・!」
「おう!ジローの奴、まだ寝てんのか?」
「岳人、起こせへん?」
「揺すって起きなかったら、眠り深いからもうちょっとおいとくしかねーな。」
「よりにもよってこんな日に、ねえ・・・」
「くそくそ!だから言ったんだよ、ジローをメンバーに入れるの止めとけって!」
確かに芥川は実力はある。でもだ。起きて試合できないのに、実力もへったくれも。
「また跡部君との試合で釣るしかないかしら、ね?」
「でも、いつもいつもそんなことやってちゃ・・・」
これから先、大丈夫なんだろうか。今日だけのことじゃなくて、これから3年の夏に至るまでのずっと未来の間。
考えても詮無いと思いつつ、可憐は芥川のことを考えて溜息を吐いた。