Nemesis 1 - 3/5


キーン・・・コーン・・・と鳴ってすぐ、教科書やノートを畳む可憐。

「じゃ!皆お疲れ様でしたっ!」

「あ!・・・くそくそ、行っちまった!」
「あら向日君、可憐ちゃんに何か用だった?」
「いや、もうちょい教えて欲しい所あったんだけどよ。」
「昨日今日と、えらい早よ帰るなあ。」
「何か、最近勉強できてなくてまずいらしいわね。まあ可憐ちゃんのことだから、高いレベルで話してるんだと思うけど。」
「・・・・・・・」

あんまり、極端に根詰めない方が良いと思うんだけどなあ。
と思った忍足は、明日も同じ調子だったら、明後日に声をかけよう。

とか思っていた。






「はあ、はあ、はあ、はあ・・・」

可憐は猛ダッシュであった。
とにかく早く帰ろう。
そして勉強である。

テニス部の勉強は、どうしても可憐が教える側として呼ばれるので、可憐自身の効率があまり良くないのだ。

「はあ、はあ----きゃああっ!」

もう少しで校門ーーーという所で、可憐は転んだ。
急いでるとよくやる。

「あ、いたたたた・・・ああもう、鞄の中身が、」

「ドジ先輩!大丈夫かー!」

聞き覚えのある声。
しかし、絶対こんなところで聞くはずもない声がした。

「・・・安音ちゃんっ!?」
「お久しぶり!」

ビシ!と敬礼の真似事なんかする安音。

「あ、これ先輩のペンケースだよな?」
「あ、ありがと・・・じゃないっ!なんで!?どうしたの!?というか、ドジ先輩って・・・!」
「え、ドジでしょ?」
「そうだけどっ!」
「つうか、いやあ!実は先輩に用があってー・・・」
「私っ?」
「そうそう。あ!ただ、もう1人用事があるんすよ!あのー、眼鏡先輩!あいつどこすか?もう帰っちまったり?」
「(眼鏡先輩・・・あいつ・・・・)忍足君もまだ居ると思うけど・・・私と忍足君に用事ってことっ?」
「そっすそっす!イベントで一緒したよしみってことで!えーと、で?あいつはまだいるから?おーい、眼鏡先輩ー!」
「ああ、待って待って待ってっ!敷地に入らないで、ややこしいからっ!ちょっと呼ぶから、ここで待ってて---っ!」