その日の放課後、棗はE組で机を叩いて笑っていた。
「あっはっはっはっは!あっはっはっはっは!」
「笑い事じゃないんじゃが。」
「なんでwお前なんか、真っ先に笑いそうなのにw」
「丸井はともかく、幸村の不機嫌は、こっちにはまあまあ恐怖じゃき。」
「ああwまあ、それもそうかw」
「俺はブン太の不機嫌も困るから、早めに何とかして欲しい・・・」
「まあそうねwお前はお前で、どっちとも関わり深いもんねw」
片倉のせいで、丸井と幸村がなんとなく機嫌が下向きだぞ。なんとかしてくれ、という謗りを受けたわけだが、棗はおかしくて仕方ない。
何のためにやってるんだか。
お前らのためなのに。
「まあまあ、お気持ちはわかりますが、もうちょっと待ってw」
「待ったらええんか?」
「待ったら良いよ、いずれ必ず言うからw間もなくだからw」
「そうか?それなら、まあ・・・」
「というか、丸井は不機嫌なんか?普通に見えるんじゃが。」
「いやまあ、基本普通だけどな。ただこう、ふっとした瞬間に、ああ上機嫌じゃないな今、って感じる瞬間があるんだよ。幸村だってそうだろ?」
「まあな。」
幸村も丸井も、不機嫌なことがあったとしても、ずーーーっと不機嫌で居続けるようなタイプじゃないのだ。
幸村は内心で、丸井は結構目に見えるように「面白くないな」という感情になって、でも基本その場でおしまい。
幸村は不機嫌を続けたって解決にならないという判断から。丸井は性格的にそういうのやらないからという違いはあるけど、見える結果としては2人は結構似ている。
ただそれはそれとして。
不機嫌が解決されていないことを忘れるほど、2人とも馬鹿じゃないので。
「まあ、もしネタ晴らしして、それでも引きずるようだったらまた言ってよw」
「わかった。」
「ま、お前さんがそこまで言うんなら、大丈夫じゃな。」
でもそれはそれとして、早くして。
という2人の内心が伝わった所で、多分棗は笑うだけだったろう。