「はああああ・・・・」
帰宅後、夕食と入浴まで終えた可憐は、ぐったりとベッドに横たわった。
結局あの後、誰よりも早く反応したのは網代だった。
つまる所、自分が勝手に来たのが悪かったのだ。
だから、自分が帰る。
網代は、その意見を通した―――というか、もうそれで行きましょうという方向で話を進め、忍足はそれに乗った。
可憐はそれを、ぼーっと見ていただけだった。
『含みのある事言ってる人って、見たらぼんやりわかるんすよね。』
(あれってつまり、茉奈花ちゃんは、結構いつも含みがあるってことだよね・・・)
秘密が多い・・・というより、本心をなかなか見せない傾向があるのは、なんとなくわかっていた。
だが、そこまでの頻度とは思っていなかった。
安音は「見ているといちいちイライラする」と言っていたが、裏を返すと、見ている限りしょっちゅう、そうしているということだ。
そして。
『眼鏡先輩って、ポニテ先輩と付き合ってるんじゃないんすか?』
あれについて、忍足はあの場で、安音にはいともいいえとも言わなかった。
言わなかったが、それが何になろう。
もはやあの二人は、ほぼ付き合ってるようなものだ。
あとはもう告白するだけ。
秒読み。
「・・・・・・・・」
可憐は枕に顔をうずめた。
あの場ではいろいろあり過ぎて、あの場面を流せたが、今は違う。
あの場で泣かなくて良かった。
可憐は枕を濡らしながら、心底そう思った。