Nemesis 2 - 8/8


「はああああ・・・・」

帰宅後、夕食と入浴まで終えた可憐は、ぐったりとベッドに横たわった。

結局あの後、誰よりも早く反応したのは網代だった。

つまる所、自分が勝手に来たのが悪かったのだ。
だから、自分が帰る。

網代は、その意見を通した―――というか、もうそれで行きましょうという方向で話を進め、忍足はそれに乗った。
可憐はそれを、ぼーっと見ていただけだった。

『含みのある事言ってる人って、見たらぼんやりわかるんすよね。』

(あれってつまり、茉奈花ちゃんは、結構いつも含みがあるってことだよね・・・)

秘密が多い・・・というより、本心をなかなか見せない傾向があるのは、なんとなくわかっていた。

だが、そこまでの頻度とは思っていなかった。
安音は「見ているといちいちイライラする」と言っていたが、裏を返すと、見ている限りしょっちゅう、そうしているということだ。

そして。

『眼鏡先輩って、ポニテ先輩と付き合ってるんじゃないんすか?』

あれについて、忍足はあの場で、安音にはいともいいえとも言わなかった。
言わなかったが、それが何になろう。

もはやあの二人は、ほぼ付き合ってるようなものだ。
あとはもう告白するだけ。
秒読み。

「・・・・・・・・」

可憐は枕に顔をうずめた。

あの場ではいろいろあり過ぎて、あの場面を流せたが、今は違う。

あの場で泣かなくて良かった。
可憐は枕を濡らしながら、心底そう思った。