Queen’s country:Request - 3/6


今回の海外研修ツアー。日程は3泊4日である。

が、最初の1泊はもうほぼ泊まるだけで、何もしない。
ロンドンエアポートに到着した一同は、チャーターしてあったバスへとぞろぞろ乗り継ぎ、ホテルへと直行した。

わあロンドンバスだ、夜景だなんだと感動することもなかった。
見えないもん。霧で。

「おーい!皆、クラスで固まれよー!担任の前で、出席番号順に並べー!」

一同がーーーというか、ビードロズとテニス部が泊まるホテルは、ホテル・チャールズという。はっきり言って立海は大所帯であるため、全学年同じホテルは無理なのだ。
そのため、学年ごとにホテルが別であり、1年生はここ。ホテル・チャールズに泊まる。

2年生や3年生はそれぞれ別ホテルであり、もちろんそれぞれ雰囲気も違う。
中でもここ、ホテル・チャールズは。

「・・・ねえ五十嵐ちゃん、何か寒くない?」
「えー?そっかなー?紀伊梨ちゃん普通だなー。」
「確かに暖房は点いてるぽいけどさあ・・・」

足下にはふかふかのラグがついてるし。
暖房の音も聞こえるし、ここが温かくされてるのはわかるのだ。

それでもどこか肌寒い感じがひしひしとするのは、窓越しに視界を覆うこの霧のせいか。
建物が石造りであるせいか。
貸し切り状態になっていて、一般客が騒いだりしていないせいか。
まあ何もかものせいである、かもしれない。

「ねーブンブン、寒いー?」
「え、今?いや別に?」
「ねー。ほらー!」
「マジ?」
「いやまあ、寒いって言うか・・・ひやっとする程度なんだけどさー。」

「皆さん、こちらへ!部屋の前に、大食堂に移動しますわよー!」