「わあ・・・」
テスト期間突入1日目。
放課後部室に来た可憐は、その人数にちょっとたじろいだ。
リストアップされた成績ヤバい組以外の人も、来たければ自由に来て良いとはいえ、なかなかの人数。
(すごい、こんなにいっぱい・・・って、あんまり良い事とは言えないけど!)
「桐生。」
跡部の声にそちらを向くと、忍足と網代も集まっていた。
「皆、お疲れ様っ!」
「お疲れ様、可憐ちゃん♪」
「可憐ちゃん早速で悪いけど、これ付けといてんか。」
「?」
忍足が取り出したのは、首からぶら下げるタイプの名札だった。
ビニールに台紙を入れるようになっていて、今更わざわざ名前を?と思いながら可憐が裏を向けると。
「・・・せ、先生役っ!?」
「なんだ文句でもあるのか、アーン?こうしてた方が分かりやすいだろうが。」
「分かりやすいけど!」
入っていたのは、先生、と書かれた紙。
でもそれは言うなれば「私先生だから分からない事あったら聞いてね!」の看板をぶら下げているようなものである。
「き、緊張してきた・・・!」
「お前、自分の勉強は平気かと聞いたら頑張るって返しただろうが。」
「そうだけど・・・」
「大丈夫よ、可憐ちゃん。リラックスリラックス、ね?」
「茉奈花ちゃん・・・」
「どうしても手に負えない時は、言いだしっぺの部長様が相手してくれるから、大船に乗ったつもりで任せちゃえば良いわ♪」
「おい。」
「そ、そうならないように頑張りますっ!」
「そない気張らんでも、何かあったら言うてくれたらええで。フォローしたらアカンなんて決まりはあらへんねんから。」
な?と優しく言ってくれる忍足の声音は、何時も可憐を助けてくれる。
「・・・うんっ!」