準決勝は昼食の後。
皆弁当なりなんなりを持ち寄って、思い思いに食べる。可憐もそうしようとした。
が。
「茉奈花ちゃん・・・」
「あら?可憐ちゃんどうしたの?」
「・・・私、コンビニ行ってくるっ!」
「えっ?お弁当が其処にあるじゃない?」
その会話だけでピンときてしまった忍足。
「・・・箸あらへんの?」
「正解ですっ・・・!」
「ぶはっ!」
「向日君、笑わないでよっ!」
弁当はある。
でも箸は無い。
母、遥は娘に負けず劣らずのおっちょこちょいであった。
「はあ・・・行ってきます・・・」
「私の箸貸そうか?食べたら洗うから。」
「ううんっ!時間が惜しいもん、茉奈花ちゃん先に食べててっ!私コンビニで貰って来るよ!」
「あ、桐生!俺も行くぜ!」
「宍戸君?」
「今朝お袋の時間無くてさ、弁当無いんだ。」
「そうなのっ?分かった、行こっ!」
周りは宍戸が言い出してくれてホッとした。
慣れない所のコンビニなんて、危ないじゃないか。
「じゃ、行ってくるな。」
「なるべく早く戻りますっ!」
「「「「良いからゆっくり行け。」」」」
「あ、あれ?」
総ツッコミを受けながら、可憐と宍戸はコンビニへ向かった。
「大丈夫かー?」
「まあ、今回は宍戸が居る。任せて問題無いだろう。」
「・・・・ねえ、侑士君?」
「ん?」
「私ね、可憐ちゃんとお昼食べようと思ってたのよ。」
網代はにっこり笑った。
忍足はキョトンとした後、綺麗な顔で笑った。
「1人になってもうたな。」
「そうなの。このままだと私、1人ランチになっちゃうな~?寂しいな~?」
「ほんなら俺とどないや?お嬢さん。」
「うふふっ!じゃ、お言葉に甘えちゃうわ♪」
可憐が帰って来るまで。
其れ迄、2人きりの昼御飯。