Solicitation:4th game 4 - 4/7


「さて。それでは探索も終わった所で謎解き・・・と、言いたい所なのですが。五十嵐さん、どうしました?」
「なんでもにゃいです・・・」
「気にしないでやってくれ。さっき、幸村と真田に叱られていたようだったから、その名残だろう。」
「今度は何をしたんだよ・・・」
「あの梯子で滑ってたやつだろい?自分で止められなくなって、仁王に止めて貰ってんの見たぜ。」
「お幾つですか?あ・・・失敬。」
「止めてー!その「思わず聞いちゃった」感止めてー!傷つく!」

嫌味ではなくて、素で聞いてしまった感じが紀伊梨に追い打ちをかける。
これでも中学生なんだぞ。なりたてだけど。

「皆やるってー・・・やりたいと思ってるってー・・・」
「やりたいとは思っても、思うだけだろう。」
「まあ、あのお2人に叱られたのならもう懲りたでしょう。これはこれとして、終わりという事で。では、早速謎解きと行きましょうか。」
「ねーねー!結局これなーにー?」

紀伊梨は自分の首元で光るロザリオを揺らして見せた。

「どーやって使うの?」
「それですが、私の見立てではそれはもう役割を終えています。」
「へ?」
「役割を終えてるって・・・」
「終えてるも何も、見付けただけじゃねえ?」
「いや、おそらくそれで良い。そうだろう、柳生?」
「柳君もそうお思いでしたか。これは心強い。」
「「「?」」」

よく分からない、な顔を見合わせる3人。

「兎に角、それはお前が持っていて良い。特に使う当てもないし、失くしたりさえしなければ好きに使え。」
「ほーい!」
「で?謎解きのヒントはなんだっけ?」
「これですね。先ず、この1行目。この「扉」ですが・・・」
「2行目を鑑みるに、ただの扉ではない。鍵付きの扉を指しているわけだな。」
「でも、鍵付きの扉なんて無数にあるぞ?窓に、ドアに・・・」
「いえ。実は、一番重要な扉については見当がついているんです。」
「マジ?」
「ええ。確認を取ったわけではありませんが、十中八九、もとい。高確率で正解です。」

そして紀伊梨が持って来たロザリオで、それはほぼ確信に変わった。

「やーぎゅすごーい!で?どこどこ?」
「先ず、その最も重要な扉ですが、窓でもドアでも引き出しでもありません。此処にはたった一箇所、特殊な鍵を用いられる場所があるのです。」
「あの本だな。旧約聖書の。」
「御明察です。」

他にもああいう本はあったが、鍵付だったのはあれしかなかった。
先ず間違いあるまい。

「えー?でもそれってあの箱みたいな本っしょ?鍵開いてたよ?」
「この場合、鍵がかかっているかは問題ではないんですよ。2行目の、番人の眠る部屋・・・つまり、鍵の置き場所は何処か?という事が重要なのです。」
「って事は3行目の寄り添う者達っていうのは・・・」
「これは「達」という部分がポイントだ。この場に於いて、複数有る物といえばもう察しはつくだろう。」
「分かった、本だろい!4行目の赤きっていうのは、赤い本って事だな?」
「ねーねー!じゃー、記憶のほかんこ?っていうのはー?」
「記憶の保管。おそらく栞の事でしょう。どこまで読んだか記憶する為にあるものですからね。」
「成程。じゃあもうヒントは見つけたも同然だな。」

思いの外あっさり目処がついて良かった・・・と桑原が胸を撫で下ろすが、隣の柳生の眼鏡がキラリと光った。

「そうですね、見付けてはいます。もうほぼ。」
「?なんだ、含みのある言い方だな?」
「見付けては居るが取れてはいない。そういう事か?」
「ええ。」
「?そんなの当たり前じゃなーい?だってこれから取りに行くんっしょ?」
「そうなのですが・・・まあ、見た方が早いですね。行きましょう。」