Solicitation:4th game 6 - 2/6


一方のAチームも、既に目的の場所に見当はついていた。

「茨姫ねえ。」
「姫を捕える壁、というのはつまり、茨に囲まれて眠る茨姫の事だったんですね。」
「そしてそこから、茨。転じて、薔薇が植えられている一帯が目的地、という事だな。」
「正解だ。さっきザッと見た所、薔薇の生えている所は此処では1箇所しかないから、先ず間違いなく其処がヒントの場所だよ。」
「しかし、どうしたもんかの。」

仁王は思案気に呟いた。

「何よ。場所分かったんだから、別に悩む事無くない?」
「幸村は気づいとるじゃろうが、薔薇の向こうに嫌な物が見えての。」
「嫌な物だと?」
「ふふっ、大丈夫。きっと切り抜けられるよ。ねえ、春日?」
「えっ!?」
「おい、一体何が・・・」
「まあまあ、見た方が早いよ。此処だ。此れが薔薇。そして向こうに・・・」

Bチームが辿りついた薔薇。
それは確かに、壁と呼んで差支えない高さだった。
そして茨の隙間の向こうに、何か。

「あれは何だ?タブレットか?」
「ああ。しかも、さっきちょいと鏡を使って画面を見たが、あれはゲーム用じゃ。」
「ゲーム・・・ですか?」
「そう。あれはパズルゲームをする為のタブレットなんだよ。」
「おい。」

ちょっと、頭が追いついて行かない。

「話進めないで、ちゃんと頭から言って。此処が薔薇の場所で?ヒントにはなんて書いてあんのよ。」
「先ず、薔薇のくだりが終わるとヒントの上では・・・」
「おい、待て。どうやらそんな暇は無さそうじゃき。」

と、仁王が言うが早いか。

「あー!紫希ぴょん達が向こうに居るー!」

茨の向こうの、更にその向こうからでも聞こえる大声。

「紀伊梨ちゃん!?」
「む!彼奴らの目的地も近いのか!」
「近いんじゃないナリ。」
「はあ?」

「同じなんだよ。今回はこの向こうにチームから1人づつ入れて、同時にパズルをさせる。そういう趣向なんだ。」

「な・・・」

おそらく向こうも、もう気づいているに違いない。

「話は後じゃ。兎に角春日、お前さんはパズルを解け。テニスはこっちでやるきに。」
「ちょっと、なんでそう決めつけてんのよ。確かに紫希はこういうの得意だけど、あんたでも別に、」
「いや。今回は春日以外だと、千百合しか出来ないんだ。」
「何故だ?」
「これじゃ。」

茨の壁の向こう。
そこにゲームがあるわけだが、じゃあどうやってこの壁を越えるのか?
その答えは仁王の足元に有った。

茨で出来たトンネル。

「これは・・・」
「分かっただろう?これは俺達では通れないんだ、体が大き過ぎてね。ぎりぎり通れない位になってる。」
「・・・だから女子じゃないと、って?」
「そうじゃ。悪いとは思うがな。」

仁王達だって、紫希を苛めたいわけではない。
やりたいかやりたくないか、それを聞ける状況だったなら喜んで聞いてやるが、こういう状況では最早行動を選んでいられないのだ。

「わ・・・わかりました、行きます・・・」
「そうか。頼むぜよ。」
「紫希、良いの?」
「はい・・・私、こんな事くらいしか出来ませんし。パズルなら、テニスよりは出来ます。頑張ります・・・」
「頼んだよ。代わりといってはなんだけど、他の事は任せてくれて良いから。」
「ああ。お前は自分の心配だけしていろ。」
「・・・はい!」