そして始まる、D1。
Bチームからは丸井に柳生。
そしてAチームからは紀伊梨に仁王だ。
「ねーねー、ニオニオー。」
「ん?なんじゃ。」
「紀伊梨ちゃんダブルスやった事ないんだけど、何したら良いの?返したらそれでオッケー?」
紀伊梨は、辛うじてシングルスはやった事がある。
なんと奇跡的にルールも大体は分かる。マ/リオテ/ニ/スで覚えたから。
でも、シングルスとダブルスは勝手が違うと皆が口々に言うので、ダブルスするのなら何か特殊ルール的なものがあるのではと思ったのだ。
「シングルスは分かるんか?」
「んー、大体!」
「基本的には同じじゃき、普通にしてれば・・・ああ、そうじゃ忘れとった。くれぐれもボールだけ見んようにの。」
「んお?」
「俺の事も見ときんしゃい。そうでないと、お互いにぶつかって要らん怪我をする羽目になるぜよ。」
「ほいふー!」
テニス素人に向かって、相手の方見てボールも見て自分も見ろ、なんて。
要求のハードル高すぎだろと普通は思うが、紀伊梨ならやれるだろうと仁王は踏んでいる。
「それから序じゃき、もう1つええか?」
「うにゅ?」
「お前さん、ダブルス組む相手を今此処に居る全員の中から選べるとすれば、誰を選ぶ?」
「?それって、ニオニオ以外で組みたい人って事?」
「そうじゃ。まあ、俺がええというんならそれで良いが。」
敵味方関係なく、此処に居る皆全員が対象。
その中から、ダブルス組む相手を1人選べ。
ならば紀伊梨としては即答。
「ゆっきー!」
だって、気心知れてるし仲良しだし。
それに何より、テニスが上手い。
選ばない理由が無い紀伊梨だが、その発言が親友の胸を軋ませているとは夢にも思わない。
「幸村は却下ぜよ。」
「えー!?なんでー!?」
「何でもじゃ。」
まだ掴みかねているので、イリュージョン難しいんだよね。
出来ない、とは言いたくない仁王の男としてのプライド。
「えー・・・・じゃあなっちん!今日なっちんとは遊んでないから!」
「それなら出来るな、了解じゃき。」
「?」
出来るとは何ぞや。
と思いながら紀伊梨はコートに入った。
「行くよー!プレイ!」