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週に一回は幸村を入れて全員で飯な!
と決めている5人。

だが、では逆にそれ以外の昼はと言われると皆各々好き勝手に過ごす。

棗や紀伊梨はクラスの友人と食事して、クラスから出ない事も多い。

紫希と千百合は基本的には一緒に行動しており、千百合が紫希に付き合って図書室に行ったり、逆に紫希が千百合に付き合ってぶらっと散歩したりする。

そして幸村は部活関係の事でクラスから出て行ったり、普通にクラスでの友人と過ごしたりしている。
していた。

「・・・・・」
「幸村、少し良いだろうか。今週末の日直の話で・・・幸村?」
「・・・ん?ああ、なんだい柳。」

珍しい、幸村がボーッとしている。

少し前、ボーッとしているからと言う理由で幸村が千百合を保健室に連れていった光景を見たが、成る程。
普段しゃっきりしている人間が心此処にあらずというのは、確かに何か気になる。

「いや、今週末の日直なんだが代わって欲しいと言われてしまってな。」
「分かった。遅れるんだね、伝えておくよ。」
「ああ。・・・それはそうと、何か考え事か?」
「・・・そう見えたかい?」
「お前にこんな事を言うのもなんだか似合わないが、分かりやすくそう見えるぞ。」
「俺は結構分かりやすいって言われるんだけどね。この事に関しては特に。」
「・・・黒崎絡みか。」

幸村は苦笑しか出てこない。

知り合って少ししか経って居ないが、早くも幸村の周りの人間は自分が千百合に惚れ込んでいる事に気づきつつある。

まあ幸村自身隠そうとかそういう気が一切無いので、当然と言えば当然だが。

「敢えて聞かない事にするが、大丈夫なのか?」
「うん、気にしないでくれ。大した事じゃないんだ。俺が少し、大袈裟に捉えてるだけで。」
「大袈裟?」
「そう。多分なんでも無い事なんだよ、普通はね。」

でも、そのなんでも無い事がちょっと緊張する。

重症だなあ、と思いつつ幸村は携帯を開いたのだった。