Meeting 2 - 2/7


不意に聞こえた声に其方を向くと、日傘を差した少女が居た。

「あっ!梓ちゃんっ!」
「御久しゅうございますわ。お元気でしたこと?」

(・・・なんていうか、)
(オーラが凄いなw)
(気品がある、ってこういう子の事を言うんでしょうね。)

凄くお嬢様な・・・言うなれば芝居がかった口調と言っても良いのに、それが何故か嫌味ではなくてピッタリはまっている。
お嬢様育ちのお嬢様、というやつだろうか。

「誰誰ー?可憐たんのお友達ー?」
「あっ!うん、そうだよっ!」
「氷帝の方ですか?」
「いえ、違いますわ。申し遅れまして、私は青春学園中等部に通っております、桃崎梓と申します。以後お見知りおきを。」
「あっ!お見知りおきをって知ってるよ!えーとね!・・・・・えーとね!」
「覚えてないんじゃないかw」
「ちょ、ちょっと忘れただけだもーん!」
「ふふふ!」

梓はおかしそうに笑った。

「貴方達も、氷帝の方ではないのですね?」
「あ!皆は立海なんだよっ!」
「立海・・・?」
「東京ではないんです。神奈川にあります、立海大附属という所です。」
「まあ!この辺りでは聞かない名前だと思いましたの。隣県からいらしたのね。」
「隣県ってなーに?」
「隣の県で隣県だよw」
「へー!あずあずも難しい言葉たくさん知ってるねー!」
「あずあず?」
「桃崎「梓」ちゃんっしょ?だからあずあず!」

どや!な顔で、何故か誇らしげな紀伊梨。

「ごめん、此奴馬鹿だから無視して良いよ。」
「えーーー!ちょっとちょっと、千百合っちー!今の会話のどこに、馬鹿ポイントがあるのさー!」
「あら、私、素敵な綽名をつけて頂いて嬉しく思いますわ。」
「だよね!だよね!ほらー!あずあずは紀伊梨ちゃんのセンスをちゃーんと分かってくれてるんですよっ!」
「紀伊梨さんと仰るの?お可愛らしい名前ですわね。」
「あ!そうそう、初めましてがまだだったよねっ!紀伊梨ちゃんは五十嵐紀伊梨ちゃんだよっ!よろしくね!で、こっちが」
「黒崎千百合。よろしく。」
「まだ最後まで言ってないよ!?」
「嫌だ。絶対普通に呼ばないもん。こっちが千百合っちでー、とか言う気だったでしょ。」
「え、駄目?」
「駄目だろw俺は黒崎棗だよ。双子の兄ですw」
「春日紫希です。よろしくお願いします。」
「はい、よろしくお願いしますわ。」

ふふふ、と笑う梓。

「賑やかで良いですわね。今日は皆さんお揃いで、何かスポーツでも?それとも、お散歩かしら?」
「あ、違うのっ!ちょっと相談したい事があって、来てもらってて、」
「あ!ねーねー、良い事考えたー!あずあずも見て行ってよー!」
「見て行く?」
「そーそー!ほらこっちこっち!座って座って!」

半ば強引に梓を自分の座って居た所に座らせる紀伊梨。

自分は一目散にステージに走っていく。

「ええと、私は此処に居ればよろしいの?」
「いや、居なくて良いよ。ごめんね、彼奴馬鹿な上に強引で。」
「む、無理はなさらないで下さいね!見て頂けると嬉しいですけど、ご予定なんかがあるなら・・・」
「あら、それは全然。私、今日はとっても暇を持て余しているんですの。」
「マジかwならちょっと見てく?」
「ええ、ですけれど話が良く見えなくて、」
「あ、あのねっ!私が呼んだのっ!この前、友達の家出に付き合ってっ!」
「家出・・・」
「そうっ!それでね、このステージをどう思う、って聞かれて、皆の意見を聞きたくって、私。」

「・・・・・・」

梓は目を伏せた。

まさか。
でも、もしかして。

「・・・あの、可憐さん、」
「あっ!始まるよっ!」