Meeting 2 - 6/7


(あーあ、紫希も真に受けちゃって。)

千百合も、自室でLINEのログを眺めていた。

眺めるだけ。
誘われても写真とか撮らない。

テディベアとの2ショットとか、そういうのはそういうのが似合う人がやれば良いと思う。
少なくとも自分は求められていまい、と思った千百合は、紫希の写真の後に一切続こうとしない。

其処はもうちょっと頑張れよ、という声が主に棗から聞こえて来るけど知るかよ。

せめて熊のピン位見せてよ、という声もちらほらあるけれど。

「・・・・・」

その熊のピンもしんどい。
だってこれだぞ。このハート抱えた熊。

紀伊梨も棗も紫希も、皆それぞれを象徴した熊を抱えてる。
この流れで自分がこのハートベア画像とか流してみろ、電波の向こうでくっそ笑われるに決まってるのだ。

というか。
自分はそんなに、恋愛の事しか考えて無いように見えるだろうか?

「・・・・・・」

問いかける意味でベアを見つめていると、そうだよ!と爽やかに肯定されている気がする。
そうだね。そういえばそうだね。

元々何かに対する興味と言うのが人一倍薄くて、且つ面倒くさがりなものだから、今自分が一生懸命な事ってビードロズの活動か幸村とのお付き合いしかない。
趣味はと言われても無趣味だし、何かやる事はと言われても、なまじ要領が良いから取り立てて克服するような事も無い。

(これって、どうなのかしら。人としてまずい状態だったりすんのかな。)

しかし、かといってじゃあ何か始める?と言われると面倒で面倒でしょうがない。
皆良く色々興味持てるな。自分はそんなエネルギー無いぞ。
紫希なら読書とか、紀伊梨はもう音楽が趣味だし、可憐はペットと遊ぶのが好きだとか言ってたし。
可憐の友達は、映画が趣味とか言ってたっけ。後、ウィンドウショッピングとお洒落か。

・・・お洒落?

「・・・・・・」

ふい、と姿見を見る。
Tシャツ。ジーパン。お終い。な自分。

「・・・え、嫌だ。めんどくせ。」

お洒落とか、数ある趣味の中でもかなり「面倒」にカテゴライズされるではないか。
先ず、金が要る。時間も居る。何より、世間の情報をマメにチェックしなければならない。

無理。
これこそ、好きな人以外趣味には出来ない。

(えー・・・でも常日頃バンドの事と彼氏の事で頭パンパンって言うのもどうかなあ。かといって、いや、でも、ああ面倒くさいなあ・・・・)

面倒くさい面倒くさい、こんな事で悩んでるのがもう面倒くさい。
ベアを見ながら、千百合は珍しくちょっと考え込むのだった。