Solicitation:2nd game 1 - 3/4


(ボールそのものもそうだが、これは・・・なかなか扱いづらいな)

柳を悩ませるのは、ペイントが破裂してからのインクの飛び方であった。
バチュ!と放射状に、そこそこな広範囲で広がるおかげで、無意識に飛沫に気が行ってしまう。
遮られる集中力。

ルールでは、「相手の代表者にぶつけた」方の勝ちなので、誰かにぶつかって飛散したペンキに代表者が二次災害を被っても、それは別に大丈夫。
でもどうしても気になってしまう。

気にしている場合ではないのに。
だって、今。





「はあっ!」

「むん!」

こんなに。
こんなにこんなにこんなに必死なのに!

「・・・此処だ!」

「甘いよ、弦一郎。」

「くそ!」

なんてことだ。
さっきから、真田と柳は幸村に釘付けである。

Aチームの代表者であろう、奥で縮こまっている紫希を狙うべくこんなに頑張って2人がかりで狙っているのに、全部幸村に返球されている。

自分と柳が、2人揃って手玉に取られているなんて。

「どうした、もう終わりかい?」

「ぬかせ!まだまだ終わらんわ!」

そう、終わらない。
まだまだゲームは始まったばかりなのだ。