My treasure 2 - 6/6


思いのほかさくさく作業が進んだが、目的地が山ということで、一同は11時ちょっと前という早い昼食をとっていた。

食べたら各々一旦解散して、山登りの準備である。

「ど、どのくらいまで登ります・・・?」
「そんな心配しないでw大丈夫大丈夫、中腹までもいかないからw」
「ああでも、春日はロングスカートを止めた方が良いよ。それからこれは全員だけど、上着が要るね。」
「靴もスニーカーじゃな。サンダルは無理があるダニ。」

「カツカレーメガ盛りのお客様。」
「「はい!」」
「す、すみませんもう一皿すぐお持ちしますので!」
「おーし、やるか?」
「もーまたじゃーん!じゃーんけーん、」
「落ち着け。1分以内に2皿目が来る確率は90%以上だ。」
「というか、まだ11時前にカツカレーのメガ盛り・・・よく食べられるな。」

「航空写真で見られないの。」
「そうですね、私もそう思い、今見ていたのですが。」
「流石に山中というだけはあるな。木に遮られて、正確な所がわからん。」
「ふーん。でも花畑だったら色が・・・あーそっか、咲いてる時に撮影された保証はないのか。」

いちいち面倒くさいな、と思いながら千百合は先に出てきたランチセットのサラダをつついた。

「・・・・おや。」
「どう。」
「それらしきものがありますね。微かにですが。」
「え、何!?お宝あった!?」
「決まったわけではない!公共の場所でいちいち叫ぶな!」
「真田っちだって叫んでるじゃーん!」

紀伊梨のその言葉に、今まさにセルフの水を取りに行こうとしていた男性が足を止めた。

「・・・そうだ!思い出した!ねえ、君!」
「はいー--はい?俺ですか?」
「そう!君、あれだろ?真田さんのお子さんだろ!」
「・・・は?」
「あれ?違ったかな?」
「いえ、そうですが・・・」
「やっぱりだ!はじめまして、僕は築口。ここの館長で、以前は真田さんの下で働いていたんだ。君のことも、写真で見た事があってね。いやあ、大きくなったなあ・・・」
「そうでしたか。父がお世話に。」
「いやいや!むしろお世話になってるのは僕の方で。」

「・・・お父様の?お知り合いですか?」
「そうだと思うよ。弦一郎は、お父さんが確か公務員だったはずだから、その繋がりじゃないかな。」
「イメージぴったりwいかにも公務員やってそうw」
「・・・公務員か。」
「何?」
「ああいや、」

「ねーねー、館長さーん。」

柳が一瞬悩んだ間に、紀伊梨がさっと近づいていく。

「ん?」
「あのねー、紀伊梨ちゃん達今から宝探ししに行くんだけどー。真田っちのおとーさんから、お宝のこと何か教えてもらったりしてやせんかっ!」
「へ?」

「おい、そんなことを知るわけがー--」
「いえ、そうでもないのでは?」
「何?」
「そもそもお前さん家の蔵から見つかったもんじゃろ。」
「そうだな。家族が探した経験があっても不思議じゃないよな。」
「む・・・それは、」
「ま、それでなくてもあの山って基本県のもんらしいし?公務員なら何か知ってるんじゃねえ?」
「あんたはそもそも父親に聞かなかったの。」
「今日は出張で不在だったのだ。わざわざ電話で聞くようなものでもないと思ったのだが・・・」

もしかして、ワンチャン答えがここで明るみに出るとかあるんだろうか。
皆が紀伊梨と館長、築口の2人をじっと見ていると。

「・・・そういえば、昔山に宝があるとか言ってたなあ。それのこと?」
「おおお!え、見つけたの見つけたの!?」
「いやあ、見つけられなかったって言ってたよ。」
「おおーう!のおーう!」

「いや。しかし山だと確定したのは大きい。」
「そうだね。俄然現実味を帯びてきたんじゃないかな?お宝。」
「ああ。ではこれからのスケジュールとして、食事を終えたら一度散会だ。各自登山に適した準備をして来ること。」
「ああ、わかった。」
「はい、せんせーw」
「何だ。」

「切り上げ時はどうすんのw」

「切り上げって何よ。」
「だって山だしw」
「そうですよね・・・あんまり遅くなって暗くなってくると、危ないですよね。」
「まあな。最近日落ちるのも早えし?」
「暗くなり次第、やっぱり解散になるかな。命に関わるからね、山でのことは。」

「・・・・・・」
「何じゃ柳生、考え込んで。」
「いえ。今の段階ではまだ言わないでおきます。」
「?」