5周年記念企画:Lovely couple - 3/7


1:新婚旅行とか・・・どうだ?まだ行ってないんだろ?
A:そこまでの時間は、まだ取れないな。
といいますか、あのお二方の場合、2人だけで行っても何もできないのでは?結局、お付きの人が必要でしょう。

2:旅行は無理でも、1日デートくらいさせたらどうじゃ。それも無理か?
A:それで済めば良いが。
余計拗れる可能性は、結構高いよ。姫は特に、城の者の話が大好きだしね。
あいつ、デート中に異性の話出さない、みたいなマナー知らないからね。

3:つうかこの際聞いちまうけど、あの2人夜の方どうなってんの?寝てんのかよ?
A:姫にその気がない。王子も、姫が何もわかっていなさすぎて、何もできてないようだし。

4:だが、夜の営みのことなどを含め、男女付き合いのマナーは、一通り教わっているはずではないのか?
A:ピンときていないんだ。大半は忘れているし、教えた所で、実践は難しいだろうな。

「・・・なんか、できることなくない。」

柳が相談のために、友人を集めた部屋。その中に落ちた千百合の呟きは、言いたくない皆の総意であった。

「失礼します。すいません、遅れまして・・・」
「よう!お疲れ。」
「お疲れ様です。どうですか、何か妙案は・・・」

皆が力無く、首を横に振った。

「ですか・・・」
「王子の様子はどうだ。」
「拗ねてます・・・今日も姫が先に寝てしまって、会話もできなくて・・・」
「気の毒じゃのう。」

新婚になってから数ヶ月。
初夜どころか、キスも数回しかできてないって、そんなことある?を繰り返しており、ぼちぼち切原が限界なのを、皆わかっている。

「・・・・あの、柳くん。」
「どうした?」
「あの、王子の分の書類、私いくらかやるので・・・明日1時間ほど、おやつの時間を取って、休ませてあげるのはダメでしょうか・・・」
「しかし、明日は姫は外交でほぼ居ないのでは?明日休みを取ったとしても、」
「いえ、違うんです。姫と合わせたいわけじゃなくて、単純に王子を休ませてあげられないかな、と・・・」
「そんなキツそう?」
「というより、可哀想で・・・お婿さんに来て、右も左もわからなくて、お嫁さんともあまり一緒に居られなくて・・・今、楽しみがないんじゃないかと思うんです。」
「なんか・・・そう聞くと、すごい酷い状況だな・・・」

確かに。
良いかも。
と、まとまりかけた所で、幸村がふと顔を上げた。

「・・・そうだ。」
「え?」
「そうだよ、どうして気づかなかったんだろう。」
「何、どうしたの急に。」
「ホームだからダメなんだ。」
「へ?」
「姫は、今までの生活に王子が入ってきたとしか思ってないんだよ。だから、アウェイの感覚の王子の気持ちがわからないんだ。」
「・・・だから?」
「同じ立場にしてみよう。」
「あちらの国で過ごさせるということか?」
「じゃ、なくて。王子のあっちでの友達を、こっちに連れて来ようよ。それなら、特別な時間なんて要らないし。ね?任せて、心当たりがあるんだ。」
「そうなの?」
「うん。挨拶に庭に来ていただいた時に、世間話をしてね。そこで聞いたんだ。

王子の、とっても気の合う大切な幼馴染の女性の話をね。」